ACECOMBAT4 ENDURING FIGHTERS PARTU
前スレッド No.96
- 9 ゼネラル・マーシュ 2006/01/19 Thu 16:12:56
- 前スレッドが終了したので、第2部のスレッドを設立すます。
- 10 ゼネラル・マーシュ 2006/01/19 Thu 16:59:45
- ↑訂正。 「設立します」
「・・・1年半ぶりか・・・」
ジョン・クラインは自分の生まれ故郷に再び戻って来た。 場所はサンサルバシオン。
開戦と同時に占領された中立都市である。
ーーーーー エンデュアリング・ファイターズ 第8話 「開放」
「たった今、レジスタンスによって敵軍の火気管制が解除された。 これより作戦を開始する。市街、空港周辺の敵を掃討せよ。」
管制機スカイ・アイの伝達と共にIASFの航空機が作戦を開始する。
「レイピア1からレイピア5へ、ハッピーバースデーだ!」
ウォーカー大尉がジョンに向かって誕生祝をする。
「誕生日ですか、少尉?おめでとうございます。」
「おめでとうです。 しかし、任務とはツイてないっすねー」
アレンとマークも皮肉半分で祝う。
「さて、ふざけるのはこの辺りにしといて、空港へ向かうぞ。」
「サンプロエッタ空港まで3マイルっすよ、大尉。」と、マーク。
真夜中の中、地上では花火のような閃光が光り続いている。味方が地上で交戦しているようだ。
「レーダーに敵機視認! 黄色もいる・・・」
「味方のオメガとヘイロー中隊も交戦中だ、数で押せるだろう。」
ウォーカー大尉はまず、黄色を落とすべきだと判断。
「レイピア全機へ、アムラーム・ミサイルに切り替え。」
「了解、レイピア1。 中距離空対空ミサイル準備!」と、ジョン。
味方と黄色が空中戦を繰り広げている。 レイピアが側面から支援攻撃を図る。
「レイピア1、フォックス3!」
「ロックオン、レイピア5 フォックス3!」
「レイピア7、フォックス3! フォックス3!」
「レイピア10、フォックス3」
アムラームミサイルが次々と黄色に向かって放たれる。 しかし、簡単に回避される。
「レイピア全機へ、サイドワインダー及び機関砲で接近戦闘を仕掛ける。」
「黄色は1機だ、何とか落とせないか?」
引き続き、黄色への攻撃を続行する。 しかし、周りには多くの敵機が。
「こちらレイピア7、4時方向から2機の”タイフーン”が接近中!」
「畜生!ロックされている! 散開してもいいすか!?大尉!」
「くそ、仕方ない!散開! 自由戦闘へ移行。」
レイピアの4機が散開、戦場に分散する。
サンプロエッタ空港には多数の対空火器が配備され、上空で戦闘する連合機には脅威だった。 その一部のSAMがジョンのF−15に向かってミサイルを放つ。
「くそ! SAMか!?」
妨害用フレアーでミサイルの誘導を阻止する。 しかし、今度は黄色が迫る。
「レイピア5!後方に敵機!回避しろ!」
黄色がミサイルを発射する。 ジョンは寸前で機体をロールさせ、ミサイルを回避する。
「レイピア5、まだ追われているぞ!」
黄色がジョンの機に向かって機関砲を放ち、主翼を破壊される。
「レイピア5が撃墜された!誰か脱出を見たか!?」
- 11 ゼネラル・マーシュ 2006/01/19 Thu 19:40:30
- ーーーーー第8話 「開放」 後編
「レイピア5、被弾した・・・」
ジョンは無線に向かって叫ぶが応答が無い。
脱出後、パラシュートが開き、夜空の中を飛行場に向かって降下する。
着陸するとジョンはすぐにパラシュートを切り離す。
「とんだ誕生日だな・・・」
と、愚痴をこぼしつつ草むらに身を潜める。
しかし、ジョンは突然静止する。 複数の銃口が自分の方向に向けられていた。
しばらくすると、銃口が下ろされる。
「皆、彼は連合のパイロットよ。」
1人の女性と、10人前後の武装した民間人が周辺の草むらに潜んでいた。
「あなた、IASFの空軍のパイロットね?」
「・・・そうだ。」
「私はエルザ。 見ての通りレジスタンスの一員よ。」
「俺はジョンだ。 IASF空軍少尉。」
そこに1人の若い少年が割り込む。
「もしかして、”リボン戦闘機”の方ですか!?」
「そんなはずは無いわジム。 リボンならここに墜ちたりしないって。」
ジョンはバカにされている気がした。 気のせいだと自分に言い聞かせる。
ジョンは暗視ゴーグルを取り出し、飛行場を見回す。
「・・・それで、ジョン?あなたはこれからどうするつもりなの?」と、エルザ。
「近くの連合軍部隊まで送りますか?」と、レジスタンスのメンバー。
「いや、空港の格納庫にまだ飛行機が残っている・・・協力してくれるか?」
「私達に利益はあるの?少尉?」
「レジスタンスなら、敵の弾薬庫の破壊をするんだろ? 俺が引き受けてもいい。」
すると、エルザは”ドグラノフ狙撃銃”を構え、いきなり発砲する。
周囲のレジスタンスもそれに続く。 彼らの銃撃によるマズルフラッシュが夜の草むらを明るく照らす。
ジョンは駆け出し、デザート・イーグル片手に草むらを進みつつ格納庫を目指す。
「ったく、せっかちな奴らだ・・・」
格納庫では敵の整備兵がSu−37スーパーフランカーを整備していた。 パイロットが乗り、今にも発進する勢いだ。
格納庫に到着したジョンは整備兵の足元に向かって発砲する。
「そこから離れろ、今すぐにだ!」
整備兵を追い払い、フランカーに登場しているパイロットにも銃を向ける。
「降り・・・」
ジョンは偶然に見つけてしまった。
このフランカーの尾翼に「7」と書かれている。 「黄色の7」・・・
コックピットから降りてきたパイロットにジョンは銃を突きつける。
「お前が7か・・・」
引き金に力が入る。 しかし、ジョンはためらった。 相手は丸腰で完全に降参している。 降参した相手を撃つのか?そんな事は出来ない、しかし、奴は親友を殺した。
「敵が格納庫に進入したぞ! あっちだ!」
敵が迫っている。 ジョンは「奴」を殴り倒し、フランカーに乗り込む。
キャノピーを閉め、機体を発進させる。
「機体を敵に強奪された! 撃て! 逃がすな!」
敵兵がジョンの乗るフランカーに向けて発砲してくる。 ジョンは黙々とタキシングを進め、滑走路付近にあった対空砲を機銃で破壊する。
さらに、敵の武器庫と思われる施設などにミサイルを撃ち込む。
「こちらレイピア5、ジョン・クライン少尉。 誰か聞こえるか?」
エンジンを全快にし、離陸を始める。
「レイピア5へ、こちらスカイ・アイ。 こちらでは位置を確認できない。」
「こちらレイピア5、敵のターミネーターを奪取した、これより離陸する。」
「位置を確認した、直ちに離陸せよ。」
ジョンの離陸を見送ったレジスタンスは、早々に退散した。
「誰か聞こえるか!?こちらヴァイパー1! 敵の空中管制機を発見した!聞こえたら援護を頼む! 黄色が護衛についていて劣勢だ!」
ジョンは奪取したターミネーターの状態をチェックする。 燃料、弾薬、火器管制システム、全て問題は無い。
「こちらレイピア5、すぐに向かう!」
すぐ先では敵の護衛機と黄色中隊所属機に囲まれたAWACS(空中管制機)が見える。
「レイピア5、交戦。」
正面から黄色中隊機が迫る。 ジョンはSu−37特有の「3次元方向転換ノズル」を駆使し、90度の方向転換を行い、敵機の背後を取る。
「レイピア5、フォックス2!」
敵機にミサイルが命中し、火を噴きながら地上へ墜ちてゆく。
「(何だ!味方に撃たれたぞ!)」
敵は気づいていないとは言え、メビウス1以外に撃墜された黄色を見て、黄色中隊の弱体化を実感しただろう。
「レイピア5!こっちは手一杯だ!管制機を叩いてくれ!」
ジョンは即座に管制機をロックする。
ミサイルを2発放ち、敵AWACSが爆発、炎上し、崩れ去る・・・
敵機で、しかも「黄色の7」で。 ジョンは複雑な気持ちだった。
しかし、作戦は完了。 敵はサンサルバシオンを破棄し、敗走していた。
真夜中に関わらず、町は喜びの叫びに包まれている。
- 12 ゼネラル・マーシュ 2006/01/20 Fri 17:32:33
- IASFはウィスキー回廊にてエルジア軍の最終防衛ラインを突破し、敵国首都「ファーバンティ」へ到達し、終戦への総仕上げに入っていた。
既に先発隊が首都ファーバンティに上陸し、包囲作戦を開始している。
ーーーーー第9話 「ファーバンティ包囲戦」
「こちらスカイ・アイ。 戦争の終結は君達にかかっている、全機生き残れ!幸運を祈る!」
夕日が落ちる中、IASFの後続部隊が首都で戦う味方地上部隊の応援に向かっていた。
「こちらタンゴ4、敵地に上陸した。 これより進軍する!」
海上封鎖する連合軍艦隊の強襲揚陸艦からLCACが発進し、それに載せられた車両部隊が埋立地に上陸する。
一方、航空部隊も首都に接近していた。
「こちらレイピア1、全員で帰るぞ!」
「了解、レイピア1。 レイピア5、交戦。」
「了解です。 レイピア7、交戦。」
「イエッサー! レイピア10、交戦!」
正面からF−22が2機、タイフーンが2機。 4機の敵機が出迎える。
「オメガ3、狙われているぞ!」
「大丈夫だ、この角度では当たらない。」
敵のタイフーンが味方機を追撃している。 ウォーカー大尉は援護に向かう。
「レイピア1、フォックス3!」
発射されたアムラームミサイルが命中し、火を吐きながら残骸が海へと落ちる。
「っし!メビウス1だけに手柄を独占させてたまるか!」
マーク伍長も敵のF−22に向かってミサイルを放つ。 1発目は外れたが、2発目で撃墜した。
「こちらブラヴォー1、敵司令部への大通りへ前進する!」
IASFの8両のチャレンジャー戦車が敵司令部へ正面から挑む。
「建物からの対戦車ロケットによる狙撃に注意しろ!」
エルジアの歩兵部隊がIASFの機甲部隊に銃撃を加えてくる。
「問題ない!このまま前進するぞ!」
「こちらブラヴォー2、橋の向こうで敵が待ち伏せしています!」
「構わん、突撃する! 上空の味方機へ!援護を頼む!」
突然、橋を支える鉄筋が爆発し、橋が崩れ落ちる。
「橋が落とされた!ここは迂回するしかない!」
「了解、ブラヴォー1。 くそ!敵の戦車部隊の大群だ!」
「こちらブラヴォー2、航空支援を要請する!大至急だ!」
ファーバンティへと向かうA−10攻撃機中隊が応答した。
「こちらハンマー1、現在急行中。 味方航空部隊へ、敵航空機は任せたぞ!」
「こちらレイピア1だ。 了解した、敵機はこちらで引き受ける!」
「こちらオメガ3。 了解、援護するために追従する」
8機のA−10の背後で編隊を組み、地上攻撃を見守るレイピアとオメガ中隊。
「ハンマー1、投下!」「ハンマー3、投下!」
「ハンマー2、投下!」「ハンマー7、投下。」
ハンマー中隊が次々と敵車両に向かって爆弾を投下する。
「こちらハンマー4、爆弾無し。 補給に戻る。」
地上の敵戦車に機銃掃射しつつUターンし、戦線を離脱する。
激しい攻防の中、数機のヘリが離陸しつつあった。
- 13 ゼネラル・マーシュ 2006/01/20 Fri 19:48:07
- ーーーーー 第9話 「ファーバンティ包囲戦」 後編
IASFのブラッドレイ装甲車の機関砲が上空のヘリに向かって銃撃している。
「こちらセネル2!敵幹部を乗せたヘリが脱出しようとしていいる!」
「スカイ・アイへ!敵戦車の応戦が激しい! 航空機部隊にヘリをやらせてくれ!」
スカイ・アイからレイピア中隊へ今の無線が中継される。
「こちらレイピア5、了解した。 敵のヘリを視認。」
「ジョン!敵の戦闘機を始末するぞ!」と、ウォーカー大尉。
「こちらオメガ1、後に続く。」
S−37”ベルクト”が4機、Su−35が4機護衛についていた。
「撃ってきたぞ!回避!」
「オメガ5が撃墜された!」
彼らが戦闘している間にヘリが戦場から離脱しつつある。
「レイピア10!後方に敵機!」
「畜生!何でいつも俺なんだ!」
マーク伍長は上昇して回避を試みる。 しかし、上から別の敵機が正面から機関銃でマークのF−16のコックピットを狙い撃つ。
「やられた!撃たれたっす!」
火花が散る中、マークは必死で無線で報告する。
「レイピア10!脱出しろ!」ウォーカー大尉が脱出を支持する。
「火が出た!何も見えない!暑い!」
突然の出来事にパニック状態になるマーク。 彼のF−16は薄い煙を吐きながらふらふらと飛行している。
「レイピア10、ミサイルだ!左旋回しろ!」
アレンが適切な回避コースを支持するが、マークのF−16機内は既に煙で充満していて、視界はゼロに近かった。
「レイピア10が撃墜された!」
「くそ!・・・」
ウォーカー大尉が敵機の後ろを取る。
「くたばれ!」
敵のSu−35にミサイルを撃ち込む。 さらにもう1機を機関砲で葬る。
「オメガ1、フォックス2!」 「やったぞ!これで2機撃墜だ!」
9機の戦闘機が幹部の乗るヘリをめぐって激しい攻防を続ける。
「もらった!目の前だ!」
ジョンは敵機に向かって銃弾を浴びせ、撃たれた敵機はぐるぐると回りながら空中分解する。
「オメガ3、フォックス2!」
「こちらレイピア7、敵機撃墜!」
「捕まえたぞ! レイピア1、フォックス2!」
ウォーカー大尉も敵を撃墜し、敵護衛機を掃討する。
地上では味方が司令部へ突入しようとしていた。
「こちらタンゴ2、これより敵司令部へ突入する!」
「ブラヴォー1だ、突入を開始する!」
「こちらセネル4、ここで援護する。」
飛び交う銃弾の中、戦車と装甲車が敵のバリケードを粉砕し、司令部へと前進する。
「敵のヘリだ!12時方向! 逃がすな!」
ジョン達が逃避するヘリを捕らえる。
「ロックオン!レイピア1、フォックス2!」
「レイピア5、フォックス2!」
ミサイルがヘリに命中し、火だるまとなり海面へと墜ちてゆく。
「こちらレイピア1、目標を撃墜した。」スカイ・アイに報告するウォーカー大尉。
「これで・・・終わったのか・・・?」
レイピアの3機が空で集結する。
「こちらタンゴ5!敵司令部を制圧! 繰り返す!司令部を制圧した!」
「・・・全エルジア兵士に告ぐ、武装解除し、次の場所へ投降せよ。 中央公園、国立図書館、噴水広場・・・」
9月19日、エルジアはIASFの降伏勧告を受諾。
戦争は終わったかの様に見えた・・・
- 14 ゼネラル・マーシュ 2006/01/20 Fri 21:37:55
- ーーーファーバンティ バビログラード飛行場。
ジョン・クライン少尉は空を見上げていた。
「隕石?・・・・」
そこに、アレン軍曹がジョンを呼びに来る。
「出撃命令が出ました。」
「戦争は終わったんじゃないのか?」
アレンは空の隕石を指す。
「あれが関係あるようです。」
格納庫へと入るとスピーカー越しに基地司令官の演説が流れていた。
「おはよう諸君。 君達に伝えたいことがある。」
「1時間後、諸君は史上最も重大な作戦に参加する。 残存する敵、平和を崩した敵を打ち倒す作戦となる。 我々は国籍も人種も異なるが、共に戦い、傷つき、苦しみ、倒れていった。 信じるものの為に戦ってきた」
「今日この日、我々は最後の戦いに集結する。 我らの美しき大地を開放し、人々に、友人に、そして家族に自由を取り戻す為に。 我々の勝利はユージア大陸の新たな繁栄の時代を告げる先がけとなるだろう。」
「我々は勝利する! 取り戻そう、人々に平和を。 勝ち取ろう、我々の自由と未来を。」
「世界は全て人のものである。 さあ諸君、”閉ざされた空”を取り戻そう!」
ーーーーー最終話 「メガリス」
隕石が降り注ぐ中、10機のIASF機がとある場所へと向かっていた。
この中隊はファーバンティ戦で生き残った歴戦の勇士で編成されている。
「こちらスカイ・アイ、メビウス中隊、状況を報告せよ。」
「メビウス2、スダンバイ。」と、ウォーカー大尉。
「メビウス3、スダンバイ。」と、ジョン。
「メビウス4からメビウス7、スダンバイ。」
「メビウス8スダンバイ。」と、アレン。
「攻撃準備完了。 攻撃開始。全機、メビウス1に続け!」
しばらくすると、敵機が見えてくる。 Su−37が15機。 黄色中隊だ。
「(見えた!敵機視認!)」
「(大変だジャン=ルイ!敵はリボンだらけだ!)」
「(俺達の空から追い払え!)」
黄色中隊とメビウス中隊が正面からぶつかり合う。
「メビウス2、エンゲージ!」「メビウス3、交戦!」「メビウス4、交戦!」
「メビウス7、交戦!」「メビウス8、エンゲージ!」「メビウス10交戦!」
ミサイルと銃弾が飛び交い、2つの中隊が入り乱れる。
「黄色の亡霊め!」
2機の黄色がジョンのF−22に迫る。
「メビウス3、後ろだ! 2機いるぞ!」
2機のフランカーがミサイルを放つ。 ジョンはフレアーを撒いてミサイルを避ける。
「信じられない!隕石が降っているぞ! 隕石にぶつかりそうだ!」
「メビウス9、狙われているぞ!」
「やられた!メビウス1!あとは頼んだぞ!」
ジョンはまだ黄色から逃げ続けている。
「くそ、まだついて来る!」
「待ってろ!今追い払ってやる!」
ウォーカー大尉のF−22が現れ、2機の黄色の背後につく。
「メビウス2、フォックス3!」
黄色がミサイルに気づき、回避行動をとる。 1機は回避したが、もう1機には命中した。
「やったぞ!黄色を落とした!」
回避した黄色に対し、ジョンが追撃を加える。
「黄色め、今度はこっちの番だ!」
ロックオンしたのを確認すると、ジョンはミサイルを放ち、黄色が火と共に墜ちる。
「(ああ!ジャン=ルイがやられた!)」
「(落ち着けジーン! 指揮を引き継げ!)」
「(格闘戦の性能はコッチが上だ! 自身を持て!)」
隊長機の撃墜により、黄色の統制が乱れ、形勢が変化している。
そして、メガリス内部でも戦っている戦士がいる。
- 15 ゼネラル・マーシュ 2006/01/20 Fri 22:42:34
- ーーーーー最終話 「メガリス」 後編
「こちらブラヴォー1、全チーム最下層に到達した。 やはりサブコントロールルームが開かない、電子ロックだ。 ジェネレーターの破壊までここを維持する、早いとこ頼むぞ! 敵だ!応戦しろ!」
「クエイド大佐!火炎放射器を持った敵がいます!」
「撃て、接近させるな!」
IASFの特殊部隊のMP5機関銃が一斉に火を噴く。
「伏せろ!手りゅう弾だ!」
敵の手りゅう弾が爆発すると同時に、嵐のように銃弾が流れ込む。
空では黄色とメビウスが激しい戦闘を繰り広げている。
「黄色め、これでも食らえ!」
機関銃で穴だらけになったフランカーが、空中で爆発し、分解する。
「こちらメビウス5、黄色を撃墜!」
メガリス内部では航空機がジェネレーターを破壊するのを信じて、IASF特殊部隊が奮闘している。
「こちらタンゴ2、クエイド大佐!こちらに増援をお願いします!」
「タンゴ2、エレベーターを封鎖しろ!コンソールに爆薬を仕掛けろ! あきらめるな!空軍の連中がなんとかしてくれる!」
機動部隊タンゴの担当位置は遮蔽物が少なく、無防備で危険なエリアだった。
「駄目だ!後退しろ!」
特殊部隊の隊員たちが負傷者を連れ、エリアを放棄する。
「ジョー!そいつは死んでる!おいていけ!」
倒れた仲間の武器弾薬を回収し、その場を離れる。
「こちらセネル1、現在敵と交戦中!まだ大丈夫だ。」
「こちらチャーリー1、敵に包囲されました!負傷者多数!弾薬も少ない!」
さらに敵の増援がなだれ込む。 AK47ライフルが度派手な音を鳴らしながら、銃弾をばら撒く。
「メビウス3、11時方向に敵機!」
ほぼ正面からジョンのF−22に向かってフランカーが接近してくる。
「メビウス3、フォックス2!」
黄色は少しロールさせただけでミサイルを回避する。
すれ違う時、ジョンは黄色に「7」の数字を確認した。
「奴だ!」
ジョンはすぐさま機首を反転させ、奴を追撃する。
しかし、奴は90度の方向転換をし、ジョンの背後をとる。 同時にミサイルアラートが鳴り響き、機体の真上をミサイルが飛びぬける。
奴は機関砲でジョンのF−22を銃撃してくる。 ジョンはバレルロールで銃弾を切り抜ける。
ジョンは減速と急上昇を同時にこなし、再び黄色の7の背後を取る。
ブラックアウトにより気を失いそうだったが、ジョンはそれに耐えた。
「メビウス3、フォックス2!」
至近距離で放たれたミサイルを回避できず、黄色の7は爆発、消滅した・・・
- 16 ゼネラル・マーシュ 2006/01/20 Fri 23:22:35
- ーーーーーエピローグ 「不屈の戦士たち」
メガリス内部で突然振動が起き、天上の照明装置が割れる。
メビウス1がジェネレータを破壊したらしい。 同時に電子ロックがショートする。
「突入するぞ! 閃光弾投てき!」
「フラッシュグレネード投てき!」
室内からまばゆい閃光がもれる。 その直後、特殊部隊が各エリアから突入し、敵を拘束。 サブコントロールルームを制圧する。
「ハルトマン!廃熱口を空けろ!すぐ飛行機が突っ込んでくるぞ!」
扉周辺では特殊部隊が出口を死守している。
「今度は俺たちが扉を開けてやる番だ!」
「パイロットを死なせるな!」
メガリス内部で爆音が鳴り響く。
「目標破壊!目標破壊!」
爆発と同時にメビウス1がメガリスから脱出してくる。
「いたぞ、レーダーにメビウス1を確認した!」
「こちらブラヴォー1、飛びこんだ飛行機は無事か?」
AWACSスカイ・アイが返答する。
「彼は無事だ。今ここから視認している」
ジョンはそんなメビウス1を見て。
「・・・俺達は戦争に勝ったのか?」
そして、オウォーカー大尉が。
「わからん。勝ったかは、歴史が決めることだ。 だが1つだけ確かなことがある。英雄は確かに存在する。俺達の目の前にな。」
使命を終えたメビウス1は、そのまま空の彼方へと消えた。
この戦争での最大の英雄、及び功労者はメビウス1だと言われている。
しかし、この戦争での真の英雄は最後まで戦い、そして、散っていった兵士達。
何より、最後まで戦い続けた「不屈の戦士」達なのかも知れない・・・・
ーーーーーTHE END−−−−−