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ACE COMBAT オリジナルSS投稿スレッド(2)

No.80
1 HIROKI 2005/04/28 Thu 21:58:24
上下(あるいはそれ以上)に分かれたお話を書く場合、その話が完結するまでSSスレには書き込めないと思いますので、二つ目のスレを立てときます。

なお、混乱をさけるため、既存の長編に登場するキャラクターを登用する場合は同一世界の人物がどうか等、書いておくことを推奨します。

皆さんで書く短編集みたいな感じで楽しんでください。
気軽に書き込んでくださいね。
2 HIROKI 2005/04/28 Thu 22:44:21
『地上の皆さんを書いてみようと思った』(HIROKIの懺悔)

−−−−−−−−−−−−−−−「地上の猛禽」

 オーシア ソーディウス航空基地。第157飛行隊基地。天国、否、地獄、否、天獄に最も近い場所。
 ソーディウス基地は最前線基地だ。最も、友好国であるユークトバニアがトチ狂って戦争を仕掛けてくれば、の話だが・・・。それでも最前線は最前線だ。オーシア軍でも最高水準の技量を持つ者だけを引き抜く、あるいは教育している。
 今しも、一人の精悍な青年がハンガーへ歩いていっている。季節はまだ春だ。2009年の春は『春らしい』と評してすんでしまう季節になりそうだ。
 さて、歩いている精悍な男を『青年』と評したが、それは間違いかもしれない。なぜなら彼の歳は既に30を超えている。しかし、若々しく整った顔立ちと、長身とで実年齢より10歳は若く見える。
 みぃとろ―――それが彼の名前だ。オーシア軍最強を歌われるパイロット。戦闘、攻撃、偵察、指揮、その他あらゆる面においてトップクラスの実力を持つオーシア空軍大尉。そんな彼の表情は少々曇っていた。
「昇進、かぁ・・・」
 ため息とともにつぶやいた。今年の夏に少佐への昇進が決定したのだ。嬉しくないわけではないが、特別嬉しくは無い。
(あいすまんあたりなら慰めてくれるだろうな)
 あいすまんは15年以上の交友を持つ親友だ。昇進を最も本気で喜び、哀れんだのは彼だ。
「いかん、ネガティブになってる」
 とりあえず頭を軽く振って雑念を追い出す。
 これからしばらくは忙しいのだ。
「さて、ね、っと」
 みぃとろは手元の資料に目を落とした。新しいパイロットを引き抜くための人物資料だ。
 隊長になって良かったことは、思いつかない。より多くの味方を救えるようになったことは確かだが、部下の人選、教育といったことは自分でしなければならない。ほかにもやることは多い。
「ひとつが狂うと、すべてが狂うなぁ」
 昔読んだ小説の台詞を言ってみる。題名は何だっけ。出てくる紅茶好きの提督に共感した覚えがあるんだが・・・。
(ん?)
 みぃとろは思考を一旦中断した。パイロット候補生の報告書の中に面白いものを見つけたのだ。名前は「HIROKI」だそうだ。
 いや、名前などどうでもいい。『備考』の欄にこんな記述があった。
<空中で教官機を12回撃墜。使用機体F-5Aフリーダー、使用火器、機関砲のみ。
教官機はF-16Cファイティングファルコン。使用火器、バルカン、AIM-9L(2発)。>
 こいつはすばらしい戦果だ。だが、この程度なら自分でも経験がある。
 問題はその下だ。
<地上では教官を12回撃墜。>
 撃墜じゃねえだろ。

−−−−−−−−−−−−−−−続く
3 HIROKI 2005/04/28 Thu 23:48:54
『銀英伝ネタはNGですかー!?』(HIROKIの叫び)

−−−−−−−−−−−−−−−「地上の猛禽」(2)
 <地上では教官を12回撃墜。>
 つまり、<地上で教官を12回殴り倒した。>ということか。
 やられた。これはやったことが無い。
 というか事実か?まさか調査官がネタでこんなこと書くとも思えないし・・・。
 HIROKI本人の体格はやや長身程度だが。そんなに強いのか、こいつ。
 なんだか興味がわいてきた。
「これは・・・、『買い』ってヤツか?」
 誰もいないが聞く。もちろん答えは返ってこない。帰ってきたのはジェットエンジン音だ。ちょうど、あいすまんの隊が訓練に上がるところだった。
 みぃとろはをそれを見送り、
「あいすまんに相談しようと思ったんだが、間に合わなかったか」
 ため息混じりにつぶやく。ま、忙しくて迷惑だっただろうから良かったかもしれない。
 それでも、とりあえずハンガーへ行ってみる。ハンガー前に一人先客がいた。
「よう、元気かい?」
 片手をあげてあいさつしてきたのは↑松だ。老境に爪先が入った歳のはずだが、『青年』は無理でも『壮年』で通りそうだ。
 誰かが出撃するとき、ほとんど必ずこの『厨房のヌシ』はここに来る。出撃を見送り、帰還を迎えるのだ。
「元気ですよ。↑松さんはどうです?痴呆の症状は出てきましたか?」
「お前が老衰するまでは、ボケそうにねえよ」
 ↑松はくっくっと笑いながら答える。何歳まで生きる気だろう?とりあえず、核ミサイルの一本ぐらいじゃ死ないだろうな。この人。
 ま、いいや。↑松さんの意見を聞いてみよう。
「新人パイロットぉ?」
「ああ、このHIROKIというのに興味があるんだが、どう思う?というか何か知らないか?」
 『厨房のヌシ』は今度はニヤニヤと笑ってきた。絶対に何か知ってる。この人。
「おめぇ、『格闘戦のHIROKI』のことをしらねぇのか?」
「いいえ」
 みぃとろは即答した。初めて聞いたことだ。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・早く、『格闘戦のHIROKI』とは何か聞けよ」
「・・・・・なんですか?『格闘戦のHIROKI』って」
 しぶしぶ聞いた。なんとなく反抗したくなるのは、ちょうど親子ぐらいに歳が離れているからだろう。・・・俺は子供か?
「空中で12回、地上で同じく12回教官を叩きのめしたヤツさ。空中戦じゃぁ無敵だが、対地攻撃は天性のへたくそだ。傲岸不遜、大胆不敵。ま、20歳だからまだまだ青二才だな。」
 何でこんなに詳しいんだろう。報告書の通りだ。厨房って情報部より諜報活動に向いてるんだろうか?
「また、ずいぶん詳しいんですね・・・」
「あたぼうよ。何年厨房にいると思ってんだい?」
 さすがは『厨房のヌシ』。納得しそうになった。
「で、話を戻しますが、どう思いますか?」
「ん?いいんじゃねーの?」
 絶対に何も考えてない。
「自分より腕のいいパイロットにゃ無条件で敬意を払う性格みてぇだしよ」
 解決になるのかな?
「ま、がんばってくれ」
 しょうがない、がんばろう。
「とりあえず、仮に決定ということにしときます」
 口に出してはこう言った。
 人物資料の下から、今度は機体資料を取り出した。4ヵ月後にF-4EをF-15Cへ、F-5EをF-20Gへと機種変更を開始する予定だ。それより先に新兵は着くことになる。
「しょうがない、がんばろう」
 今度は声に出し、みぃとろはハンガーを後にした。
 今年の春は・・・忙しくて感傷的になれなそうだ・・・。
 なお、ちょうどその時間帯。HIROKIは13回目の教官機撃墜と、13回目の教官殴り倒しに成功していたという。だが、それはまた別の話。

−−−−−−−−−−−−−−−「地上の猛禽」end

「後書きという名の懺悔」
どーもー。
新たな妄想の産物を投下したHIROKIです。
実在の個人、団体にはまったく関係が無い(ry
今回は完全に地上のお話です。
スカイアクションどころかアクションシーンすらありません。
HIROKIの能力上の問題で誤字、脱字、変な表現があるかもしれません。そのときはやんわりと指摘してください。では。
4 HIROKI 2005/05/29 Sun 20:49:18
『そう、それは折れた翼。硝子のように脆く、崩れた心。』

−−−−−−−−−−−−−「Icarus」
 後方、識別レッド。敵だ。
 辺りは暗闇、夜だ。暗くなくても、音速で擦れ違うのでは相手の姿は見えない。レーダーと、HUDと、そしてカンで相手を視る。
 警戒音が鳴り響く。敵機がミサイルを発射した。あわてずにチャフを放出。
 フルスロットル。愛機、F-8クルセーダーのエンジンが暗闇に吼える。回避しつつ敵の後方に回り込んだ。
「・・・?」
 おかしい。敵の動きが妙に鈍い。攻撃機か?それにしては少し妙だ。
 まるで、相当慌てているようだ。
 だが、ここで迷っていては次の瞬間に死ぬ。それが戦場だ。
「ヴァイパー7、FOX4」
 トリガーにかけた指がしまる。その瞬間、奇妙な感覚が襲った。目の前の『敵』を殺してはいけない。何故かそう思い。それは事実だと思った。
 RDY GUN
 しかし、私の指は機械と化し、トリガーを引いていた。
 クルセーダーの牙。4門のMk12機銃が20mm砲弾を吐き出す。火線は正確に、『敵』に降り注いだ。

 夜色の空に、血の薔薇のように赤い光が咲いた。

「・・・・・!」
 私は愕然とした。撃墜したのは味方のクルセーダーだったのだ。炎に照らされた文字が、私を睨みつけた。
”Osea,NAVY  VF-144”
 エンブレムでわかる。あれは私の隊の4番機。
”25647”
 あれは―――


 ピッピッピッピッ・・・・・
 レッドアラート、・・・じゃないようだ。
 私は目覚ましを止める。時刻は5:45.AM。
 服を着替える。軍服、胸には『第157飛行隊』の文字が輝いている。仕上げは長年使っているサングラスだ。
 鏡で確認。うん、どう見ても線の細い某エージェントだ。だが、これが無いとみんなに悲しい顔を見られてしまいそうだ。
「・・・ふふ」
 自分の考えに苦笑しながら、微笑む。
 今日のような夢には慣れた。もはや、悪夢とも思えない。
 今日は、少し早過ぎるが食堂にでも行ってみよう。

 これが、後方勤務事務長、小沢公成の現状だ。
 夢には慣れても、記憶には慣れることができない。そんな、私だ。

−−−−−−−−−−−−−「Icarus」end.

実在の個人、団体にはまったく関係が無い(ry
今回は小沢さんオンリーな話です。
これからは、皆さんの過去を勝手に妄想して書いていこうかな?
ま、そんな感じで少しスカイアクションがあります。
HIROKIの能力上の問題で誤字、脱字、変な表現があるかもしれません。そのときはやんわりと指摘してください。では。
さて、次は誰を書こう?
5 アッシュ@借り物PC 2005/06/03 Fri 21:16:12
昔書き溜めた物を出してみます。
注・現在進行中のスカイ・ウィングス本編の設定とは直接は
  関係無いかと思います、多分!(お

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

目に映るのは、無機質なコンクリートで造られた防音壁。
耳に纏わりつくのは断続的に聴こえるだけの乾いた破裂音。

破裂音の正体は、9mmパラベラム弾の発射音だ。
無論僕達航空兵が扱う機関砲の様な音じゃ無い、
第一に此処は空では無いし、戦場ですら無いのだから。
此処は僕達の駐屯するシュバイツァー航空基地、そこに設けられた射撃訓練場だ。
…あぁ、航空兵の射撃訓練と言うと違和感を感じるかも知れない。

確かにユークトバニアの軍人には兵種により差異はあれ、
ある程度の射撃訓練が義務付けられている。
(恐らくオーシアでも同様だろう)
それで尚、航空兵というのは空戦という物の研究に余念が無い。
優秀であろうと無かろうと、本気で空を飛ぶ者は滅多な事では
この様な事はしない筈だ、というのも間違っている訳では無い。

だけど、僕はこの音の意味と理由を知っている。
それ故に、僕は此処に足を運んで居るのだ。

「…何だ、お前も来たのか、スナイパー?」
「隊長に向かってその口の聞き方はどうかと思うな?
 ……それに、そっちも毎年必ずこれだ。
 毎回見に来る僕の気持ちも考えてくれないかな。」
「それを言う人間も今はお前だけだよ。
 俺のこの慣習を覚えているのは、この基地ではお前だけだ。」
「…隊長思いじゃ無い部下を持つと苦労するよ。」
6 アッシュ@借り物PC 2005/06/03 Fri 21:39:48
「…今年でもう、15年目か。」
「……14年と364日と6時間21分だ。
 俺が始めて、この銃を握った時からな。」

彼が先程から撃ち続けている銃はベレッタM92。
何処にでもある"普通"のハンドガンだが、これは僕達
ユーク空軍で正式採用されている銃では無い、彼の私物だ。

「やっぱり、忘れる訳にはいかないか?」
「あぁ、お前とは違って…俺は常に過去を抱えて生きられない。
 俺は弱い人間だ、仮面を被って生きるにはこれも必要だよ。」

彼がトリガーを引き絞る、着弾。

「否定はしないよ、僕だってそれが解らない訳じゃ無い。」

再び引き絞る、着弾。

「…笑ってくれて構わんよ?
 惚れた女の弔いもしないと、気持ちの整理もつかん男だ。」

少し遅れて再び引き絞る、着弾。
彼は銃身を下ろすと、薬莢を拾い集める、
僕はそれを手伝う事はしない、いや、邪魔は出来ない。
そしてそれも終わり、彼は弾装を抜いた拳銃を片手に訓練場の外へ、
ひたすら無言で歩いて行く。

…明日になれば、また元通りの毎日が帰って来る。
訓練をして、時々問題を起こして馬鹿をやって、
しかし彼、彼の心は晴れる事は無い。


グレイフィールド、灰色の原野。
15年前の戦争が終わった後、彼が自ら望んだコールサイン。
それを聞いて、人は彼の戦いぶりをそれに重ねる。

…だけど僕の場合、彼が秘めるあの顔を知る僕の場合―――


―――――――それは又、別の意味を持って捉えられた。

           ― E N D ―


はい、後書きです。
他の方の視線を借りて自分のキャラを描写してみた訳ですが、
どうにもハズした感じがして非常にアレな感じが漂っております。
射撃訓練とか、細かい辺りは完全に脳内妄想ですのであしからず。

最後になりましたが、スナイパーさんに感謝です。
7 飛龍瑞鶴 2005/06/18 Sat 19:34:16
自分も乱入してみます。

ちと、短かく成りそうですが・・・

―――――――――――
『〜主要ルートから危険地帯へ、デンジャーゾーンのまっただ中へ〜♪』
「少し黙っていろ」
後席にドスの聞かせた声で言う。
『歌わないと、気が狂いそうなんでな』
後席は声だけは軽く言う。
(確かにな)と心の中で同意しながら。私はHUDに写ったデータを他人事の様に眺めた。
状況は最悪だった。悪天候、燃料は順調に無くなりつつある。
『パレスより、ブルー・ナイトへ。残念ながらタンカーは飛ばせない。海上でベイルアウトしても、エスコート艦が君たちを拾えないだろう』
着艦士官が冷徹に運命を伝える。
(幸運が必要だな・・・浴びるくらい)
私は覚悟を決め、機体を着艦コースに乗せた。
『ブルー・ナイト。<ボール>を確認しろ』
「ブルー・ナイト。<ボール>を目視した」
『了解。グランドスロープに乗っている。そのまま進入しろ!』
母艦の巨大な姿は目の前にあり、前面風防ガラス一杯に広がっている。
機首上げ姿勢を取って不安な状態で浮いているトムキャットを、操縦桿だけで支える。
艦尾を越えた。私は操縦桿を素早く揺すり、機体を落とした。
衝撃
『ブルー・ナイト、捕らえたのはファースト・ワイヤー。着艦評価はA。ご苦労さん』
私は,肺に溜め込んでいた空気をゆっくりと吐き出した。

―――――――――――

以上です。
短すぎかな?
8 HIROKI 2005/06/25 Sat 21:41:56
『さて問題です。イタチザメVSネコ&ワシ&ハヤブサの戦いではどちらが勝つでしょう?』
『生きてるフィールドが違いすぎだろ』

−−−−−−−−−−−−− 「トム猫は眠らない」(part1)
 オーシア、ソーディウス基地。2009、8/9、7:48pm。
「・・・・・これは、なぁ」
 夜のハンガーで、俺は呟いた。ハンガーには俺のF-14Aトムキャットや、hericのF-16Cファルコンが置いてある。
 この基地は海が近いので、部品の損耗は激しい。そのため異例だが、この基地には専属の武器商人のバックアップがある。
 今日の朝8時ごろ、その武器商人が新しい機体を搬入した。機種は2種類、F-15CイーグルとF-20Gタイガーシャーク。
 どちらも既にハンガーに並べられている。ちなみに、イーグルはみぃとろが、タイガーシャークはHIROKIが使う予定の気体だ。
「・・・コメントし難いのはよくわかる。あいすまん」
 ドリーの上に座り込み、頭を抱えたみぃとろが言った。
 ハンガーには四機が並べられている。俺から見て右から順番にトムキャット、ファルコン、イーグル、そしてタイガーシャークの順番だ。
 その左端の一機が、俺やみぃとろを絶句させた。
「趣味はいいと思うんだ。思うんだが・・・」
 漆黒のタイガーシャーク。
 しかもアクセントとして翼端に銀のストライプ。
 尾翼には国籍マークではなく、銃を構えた吸血鬼と十字架が描かれ、行き場を失った国籍マークはエアインテイク脇に追いやられている。
 はっきし言おう。正気と思えない。ほかの三機が新式の航空迷彩をしているので、余計に目だつ。
 しかもこの機体、搬入したときからこのカラーだったらしい。
「また、あの爺さんもすげぇのを搬入したな」
 今度は↑松が、<厨房のヌシ>が冷めたコーヒー片手に呟いた。
 あの爺さんとは武器商人のことだ、ここに来る前は中東、石油がらみの国と取引していたらしい。『金さえ出せばアークバードだってもってきてやる』と豪語していた。
 あぁ、あの爺さんの死神みたいな笑みが頭をよぎる。
 あの時は3発5ドルのどこに飛んでくか判んないミサイルを買ったっけ。
「いや、これは冗談が過ぎるだろ」
 俺は力が抜けた声で言った。エンブレムだけなら特に何も言われないが、さすがに機体そのもののカラーリングを変えてはいけない。
「何で指令や後方主任は認めたんだ?」
「小沢は笑顔でOK出して、指令はびびりながらOK出したそうじゃ」
 俺の問いかけに<ヌシ>が答えた。さすがに情報は早い。(というか指令の影薄いな。)
 なお、物議をかもし出しまくってる機体の持ち主、HIROKIはこの場にいない。今は宿舎だ。(あの悪童め。)
 みぃとろはというと、先ほどから頭痛が酷い様でうつむいている。
 まぁ、頭痛の種はどう考えてもこの機体とHIROKIだろう。
「で、HIROKI自身はなんか言ってるのか?」
「一言『うれしい』と。『明日の訓練から戦闘能力2倍!』とも」
 厨房の情報は、早い。訓練メニュー程度なら100%筒抜けだ。
「・・・なんとかならないか?」
 憔悴したみぃとろが言った。こいつを消耗させる時点でHIROKIは勲章もんだ。
「普通のカラーに乗れって言えよ」
「・・・訓練生時代からのこだわりだそうだ」
 常習犯デスカ?何デ許サレテンデスカ?
 ・・・ふと、ある考えが浮かんだ。
「なぁ、みぃとろ。明日の訓練っておまえとHIROKIの二人だけで上がるんだよな。機体に慣れるってことで」
「ああ、そうだが?」
「その訓練、俺とhericも上がるぞ」
「・・・え?」
 事情の掴めないみぃとろに、俺は言った。
「タイガーシャークVSトムキャット&イーグル&ファルコンで空戦やって、あいつが一機でも撃墜できればこのカラーリングを認める。こうすりゃあいつも納得してくれるだろうよ」
「だが、俺もHIROKIも初めての機体だぞ。明日の訓練だって機体テストを兼ねたもんだし・・・」
「F-20Gなんてタイガーに毛の生えたようなもんだ。お前のイーグルは俺達で守るように戦えばいい」
「だが・・・」
「やればいいじゃねぇか」
 その一言は、俺ではなく<厨房のヌシ>の口から発せられた。↑松は続ける。
「ヤツが迷彩なんぞ役に立たない程の腕を持っていれば問題はない。逆に敵味方に心理的な効果が持てるかも知れん。問題があるのはHIROKIが弱い時だが、その時にはお前さん達が勝つだろう」
 その言葉でみぃとろは決心したらしい。顔を上げると機体を整備し始めた。
 ヌシは冷めたまずいコーヒーを一気に飲み干し、言った。
「ま、燃える商魂のあのジジィとは一度話し合う必要があるな」
 その顔の苦味は、コーヒーか、それとも・・・。
−−−−−−−−−−−−− 「トム猫は眠らない」 続く
9 HIROKI 2005/06/25 Sat 21:43:54
>上の後書き
謎作品投下。
謎作品投下!
謎妄想投下!!!
ついでに言うと、『山猫は眠らない』は見たことないです。
本編と関係ある?かも知れません。
一応は本編よりも前の話ということで。
容量ぎりっぎりでしたのでここに後書きを書かして頂きます。m(_ _)m
10 HIROKI 2005/07/06 Wed 19:22:43
『イタチザメVSネコ&ワシ&ハヤブサの戦いではどちらが勝つでしょう?』
『猫掻きで猫は泳いで、イタチザメに勝利』

−−−−−−−−−−−−− 「トム猫は眠らない」(part2)
「・・・マジですか?」
「うん」
 ブリーフィングルーム。Gスーツ姿のみぃとろとHIROKIはブリーフィングしていた。
 今日の訓練についての変更点。あいすまんとhericが参戦。1対3での模擬空戦。一機でも撃墜、又はヒットできれば勝利。
 そういったことを教えたとき、HIROKIの表情は笑顔で凍りついた。
「・・・新手のオーシアンジョーク?」
「いや、事実」
 負けたらカラーリングを元に戻すことも説明してある。
「・・・僕が勝てると思いますか?」
「・・・たぶん不可能」
 残念ながら事実だ。
 私を戦力に入れず、あいすまんとhericの二人だけで相手してもHIROKIには荷が重い。
 まず、勝てない。
 ついでに言うと、HIROKIがたとえ二人いても、あいすまん一人に敵わないと思う。
「・・・・・・」
 とうとうHIROKIは全身凍りついた。ヘルメットを右手、マテバを吊ったホルスターを左手に硬直している。
 ・・・できれば、愛銃がリボルバーなのも直させたいのだが。
「よし、準備はできてるようだな」
 部屋に入ってきたのは渋い声。
 あいすまんとhericが到着したようだ。二人とも既にGスーツを着ていつでも上がれる体勢だ。
「ま、人間いつでも苦境があるさ」
 あいすまんはいぶし銀の渋い顔に笑みを刻み、言った。
 後ろでhericは微笑んでいる。


ランダース岬沖、約18マイル、高度15000ft、9時22分。
 四機は二機ずつのエレメントを作り、飛行していた。
「こちらレイピア1。レイピア2、準備は良いか?」
『・・・いつでもどうぞ』
 少し応答が遅れたが、当然だろう。1対3、しかも相手が三人ともエースとなれば普通テンションは下がる。普通は。
「ブレイクして2秒後にはじめる。最初の2秒で有利な位置を取れ」
『みぃとろさん、一機でもヒットできればこちらの勝利ですよね?』
 こいつは普通として考えてはいけない。
 今のHIROKIの表情は良くわかる。あの悪童めいた笑みだろう。
「ああ、そうだ」
 すこし、こちらが疲れてきた。
 そこに、あいすまんからの通信が入った。
『こちらの準備はOKだ。そっちは?』
「いつでもどうぞ」
『では、これより開始する。ブレイク!』
 鮫と猫と猛禽たちは空を舞った。
 白い飛行機雲の軌跡は2つに分かれる。
 HIROKIは降下、さらにそれを追ってあいすまんも降下。私とhericは直進。
 HIROKIが降下したのは意外だった。高度を下げれば頭をとられる。空中戦では当たり前のことだ。
 対応は簡単。このまま高度差を保ったまま攻撃すればいい。あいすまんがそうしなかったのは余裕かハンデだろう。
 HIROKIは一気に低空へ、その後、海面を超低空飛行。私とhericはそれに合わせ、高度を2000ftまで下げる。
 海面を這うイタチザメにトムキャットが襲い掛かる。500ft近くの高度差をもったまま、後ろからガン射撃。
 サメは突然飛び上がった。増槽を捨てると同時に機種上げ。9G。降下で稼いでいた速度を殺さず、アフターバーナ前回で垂直上昇。機体が重いトムキャットは追従できない。
 HIROKIは、高度を下げていた私に攻撃を仕掛けて来た。下からの90°ビームアタック。hericのファルコンが迎撃しようとするが、間に合わない。
 ぎりぎりで回避が間に合った。音速をはるかに超えたサメと弾丸は、イーグルの右数メートルの空気を食い荒らし、そのまま天へ駆け上がる。
 汗が、頬に流れる。
 だが、体は機械的に、不自然なまでに自然に動いていた。
 機体を9Gで引き起こし。同時に増槽を捨て、アフターバーナー全開。ドグファイト・モード。ロケットのごとく上昇。P&W-F100エンジンが機体が耐えうるぎりぎりの出力を絞りだす。
 HIROKIとまったく同じ動きで、巨大な鷹が飛び上がる。HIROKIは攻撃が失敗すると同時にスロットルを緩めていたらしく、二機の差は一気に縮まる。
 決死の攻撃で隙のできたサメに、鷹はくちばしを突き込まんとする。

(あの時と同じ感覚だ。あれは15年前・・・)

 『敵』は逃げるが、振り切れない。ベネッツ・イン・ガンレンジ。HUD上に照準レティクルが現れる。

(命の重さを全身に感じつつ、戦っていた、あの時と・・・)

 レティクルとターゲットボックスが重なる。『敵』との距離、220ft。

(一瞬の判断を誤れば、すぐにでも死んでいた、あの時の・・・)

 トリガーは引かれ、火線は『敵』を捕らえた。
−−−−−−−−−−−−− 「トム猫は眠らない」続く
11 REVIEW 2005/07/07 Thu 23:03:39
(ここは・・・どこだ・・・?)
「待たせたなSARFのエース。」
「!!ディジョン!お前、何故ここにいる!っていうか何だその格好は!」

ディジョンは何故かタキシード姿だった。

「何を言っている。今日は私と君の披露宴じゃないか。」
「ひ、披露宴?・・・ん?どえええええ!!!」
「よく似合ってるぞ。何しろ特注のウェディングドレスだからな。」
「ふ、ふざけるな!俺の服は何処だ!!」
「間も無く式が始まる。行くぞ」
「ま、待て!何なんだこれは!うわああああ!!!」

「うわああああああ!!!!!」

「ラグナ!ラグナ!!」
「!?」

がば!

「ラグナ!大丈夫!?」
「はあ・・・はあ・・・夢・・・、か・・・。レナか?」
「この部屋から凄い悲鳴が聞こえたから・・・どうしたの?」
「いや、何でも・・・無いんだ・・・」
「何か凄く顔が青白いよ。大丈夫?」
「だ、大丈夫だ・・・(何であんな夢が出てきたんだ・・・?)」

そして翌日

「おはよう・・・」
「おはようラグナ。昨日は大丈夫だった?」
「なんとかな・・・(あんな夢・・・恥ずかしくて誰にも話せんな・・・)」

そして、いつもどおり訓練飛行を始めようとラグナとレナはハンガーへ向かった。

<緊急事態!所属不明の機体がこちらに接近中!!>
「何だって?こんな時に・・・」
「数は?」
<およそ15機!直ちに出撃し、撃退せよ!>
「エリックは?」
<彼の機体は整備不良で出撃できないと言っている。君達しかいないんだ。>
「仕方ない。行くぞレナ」
「うん」

そしてラグナとレナはSu-37”スーパーフランカー”に乗り込んだ。

「見えた。ラグナ機、交戦。」
「紘瀬機、交戦。」

敵は全機がXFA-36A”ゲイム”であった。
しかし、2人にとっては何と言うことはなった。

「ん?あのカラー、どこかで見たような・・・?」
「ラグナ、後ろに敵機。気をつけて。」
「おっと」

ラグナは背後に迫ったゲイムのミサイルをかわすと、
急減速してゲイムの背後につかせた。
ゲイムは慌てて回避行動をとろうとした。

「遅い!」

ラグナの放ったミサイルはすぐ目の前にいるゲイムに命中し、爆発した。
彼らはおよそ数分で全ての敵機を撃墜した。

「ふう。これで全部やったか?」

<こちら管制塔。レーダーに高速で接近する謎の飛行物体を捉えた。
 方位250。所属は不明だが、恐らく先ほどの敵機と関係があると思われる>

「了解した」

2機は再び加速して謎の飛行物体がいるという場所に向かった。

「待っていたぞ。SARFのエース。」
「な・・・その声は・・・まさか」
「そう。ディジョンだ」
「ディジョン・・・あなたがどうしてここにいるの?」
「昨晩の夢は楽しんでいただけたかい?SARFのエース。」
「昨晩の夢・・・な、何故お前が知っている!」
「あれは私が仕掛けた。お前に今後起こりうることを掲示してやる為の、な」
「ふ、ふざけるな!あんなシチュエーション御免だ!」
「ディジョンが・・・昨日の夢の原因?どういうこと?」
「さあ、スフィルナに行くぞラグナ。連中にも我らの幸せな姿、
 見せてやろうではないか!」
「く、来るな!この変態!!」
「・・・ディジョン」
「レナも来るがいい。そして我らの幸せを約束するために・・・(ブツッ」

突然ディジョンとの通信が途切れた。
見ると、ディジョンのオーロラが火を吹きながらどんどん下降している。

「私のラグナに・・・手を出さないでっ!!」
「ん?私の・・・?」

レナはありったけのミサイルと機銃をオーロラに叩き込んだ。

「うわあああああ!!助けてえええ!!!ヨーコぉぉぉぉ!!!」
「結局、ヨーコかよ!」

そんなラグナの突っ込みなど彼の耳に届くはずもなく、
オーロラは海中に消えた。

「これで大丈夫。何かあったら私が守ってあげるからね」
「あ、あははは・・・(頼もしいけど・・・少し怖いな・・・)」

ラグナは内心怯えながら、レナと共に基地へ帰っていったのだった。
12 レレレのイッポ 2005/07/11 Mon 21:14:52
僕も、突入させて頂きます。
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ACECOMBAT5+αみぃとろ飛行隊復活!!!
二機の戦闘機が、ユークトバニアに向けて飛行している。
F−14AとF−15ACTIVEだ。
二機とも独特の、カラーリングをしている。
「みぃとろさん、もうすぐですね。」
「ああ・・・」
「?どうしたんですか?元気ないですね。」
「いや、考え事をしてただけだ。気にするな。・・・ホラ、見えてきたぞ。」
「ああ・・・!!!」
この二人、オーシア空軍に所属している、みぃとろと、イッポ(コールサインは、ルパン)だ。
「おや?・・ぼうず、お迎えが来たぜ。」
「・・・・。」
このイッポ、若干15歳という若さであるため、先輩パイロットに、ぼうずと呼ばれているのだ。
向こうから、赤いフランカーがやってきた。無線から、
「あーあー、そこの二機!貴機は、ユークトバニアの領空を・・・。」
「久しぶりだな、スナイパー。」「けっ、だめですか・・・。」
「お久しぶりです。スナイパーさん。」
「おう!腕はあげたか?ルパン?」
「えーっと・・・。」
「スナイパー、さっさと基地に連れて行ってくれ。」
「はいはい・・・・。」
「スナイパーさんも、みぃとろさんには勝てないか・・・。」
イッポがぼそっと言った。
「ルパン、なんかいったか?」
「いいえ!とんでもない!!!」
(なんつー耳だ!!!!!)
13 レレレのイッポ 2005/07/11 Mon 21:23:36
すいません!駄作を投下してしまいました!!みぃとろさん、スナイパーさん、申し訳ありません。まちがえて、途中をごっそっと、なくしてしまいました。(最後のほう)まだまだ続きを書いていく予定なので、宜しくお願いします。

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